佐賀の病院、冠水し孤立 患者・職員ら201人 水道止まり支援要請

九州北部を襲った記録的な大雨で、佐賀県大町町の順天堂病院が28日午後2時半ごろに冠水し、患者や職員ら201人が孤立状態となっている。病院には人工呼吸器を付けた重症患者も多く、別の病院などへの避難は難しいことから、県は自衛隊などと連携して支援策を検討している。
県医務課によると、病院の職員は通常の半数しか出勤しておらず、病院からは「看護師や応援スタッフを自衛隊のボートで送れないか」と県に要請があったという。電気とガスに問題はないが、水道が止まっている。上水はタンクに1・5日分残っているという。
敷地内には2階建ての老人保健施設と3階建ての病院があり、28日朝までに1階にいた入院患者は2階に移った。大雨の影響で約1キロ離れた「佐賀鉄工所」のタンクが冠水し、最大で約8万リットルの油が近くの六角川などに流出したが、病院1階にも油が混じったような水が浸水しているとの情報が県に寄せられている。【竹林静】