自作パイプ爆弾、複数持ち込みか 専門家「製造は比較的簡単」

岸田文雄首相が狙われた事件で、木村隆二容疑者は自作した複数のパイプ爆弾を現場に持ち込んだ疑いが浮上している。インターネット上には製造方法に関連する情報があふれているとされ、専門家は「知識があれば生活に身近なもので比較的簡単に作れてしまうため、規制が難しい」と懸念する。
「両側をキャップで閉じたダンベルのような形になっており、典型的なパイプ爆弾だ」。事件現場に残された筒状の物体を映像で見た銃器研究家の高倉総一郎さんはこう指摘する。
パイプ爆弾は給水管などに使われる金属製のパイプの中に火薬が詰め込まれ、発火装置や導火線で着火する仕組みになっているとされる。
木村容疑者の自宅からは火薬のような粉末や鋼管とみられる金属製のパイプ、工具類が押収された。首相に向かって投げ込まれた爆発物は白煙が上がっており、高倉さんは「『黒色火薬』に特徴が似ている」と話す。黒色火薬は市販の肥料などで製造が可能で、安倍晋三元首相への銃撃事件でも悪用されたとされる。
高倉さんは、投げ込まれた爆発物から破裂直前にくすぶるような煙が出ていたことや、容疑者がライターを所持していたことに注目する。「導火線にライターで火をつけ、投げ込んだ可能性もある。いずれにしても容疑者の所持品や現場の遺留物から殺傷能力の程度などを分析していく必要がある」と語った。【横見知佳】