前の議員の辞職に伴う衆議院和歌山1区の補欠選挙は、日本維新の会の新人・林氏が初当選しました。
今回の補選はなぜ維新が勝ち、自民が敗れたのか。木原善隆ABCテレビコメンテーターの解説です。
日本維新の会・林氏の勝因としては2週間前に大阪府知事・市長・府議選・市議選での圧勝と奈良県知事選挙勝利の勢いが影響していると見ます。
選挙期間中に初日と最終日に馬場代表が、吉村大阪府知事は3回も和歌山に応援に入りました。これで維新は今後の国政選挙で近畿圏の都市部、いわゆる「1区」は取れるという雰囲気になる可能性があります。
一方の自民。
岸田総理が応援に入った際、爆発物が投げ込まれるという事件がありました。この事件が選挙にどんな影響を及ぼしたのかはわかりませんが、2度目の選挙区入りとなった22日は聴衆が異常なほどもりあがっていました。
それでも敗れたのは候補者決定までゴタゴタしたことが理由の1つと言えるでしょう。和歌山1区は元々現知事で国民民主党だった岸本周平氏が持っていた議席で、自民党の議席ではありませんでした。今回はその”非自民”だった岸本知事が門氏の応援をしていましたが、そこに違和感を持った有権者は少なからずいたのではないでしょうか。なにしろ岸本知事は自民票を削り取って当選してきたわけですから。
また候補者調整は二階派の中の調整で、最終日には二階元幹事長とは保守党時代からの「盟友」小池百合子東京都知事まで応援に呼んでの敗戦ですので、自民党内での二階氏の力が弱まるかもしれません。
ただ、和歌山県の衆議院選挙区は今後3から2に減ります。今回、門氏が敗れたことで、候補者調整はやりやすくなったという見方もできます。