宝塚市議選は女性14人当選、過半数に…「立候補ためらっていた時代から隔世の感」

23日投票の統一地方選・後半戦で、市区町村長・議員の新たな顔ぶれが次々と決まった。当選者らは一夜明けた24日、喜びをかみしめ、決意を新たにした。
初登庁

東京都豊島区長選で新人4人の争いを制し、同区初の女性区長となった高際みゆきさん(57)は24日朝、早速、初登庁し、集まった職員らから拍手で出迎えられた。
前副区長の高際さんは入り口で花束を受け取ると、職員らに手を振って笑顔で庁内に入った。約300人の職員を前にした就任あいさつでは「早く戻って皆さんと一緒にいい仕事がしたい一念で(選挙戦を)頑張ってきた」と語り、「『チーム豊島区』で、色んな人たちから信頼される自治体になれるように頑張りたい」と抱負を述べた。
高際さんは、区長在任中の2月に死去した高野之夫さんから後継指名されて出馬を決意。「継承だけでなく、いかに発展させるかが求められる。変えるべきこと、やるべきことは総力を挙げて立ち向かっていきたい」と力を込めた。
女性過半数

兵庫県宝塚市議選(定数26)では、女性14人が当選し、2019年前回選の10人から大きく増え、過半数に達した。
投開票から一夜明けた24日朝、宝塚市の阪急逆瀬川駅前では、当選した女性3人が居合わせ、通勤客らに「頑張ります」と手を振った。6選を果たした立憲民主現職の北野聡子さん(70)は「男女がほぼ半数のバランスがとれた構成になり、男女共同参画を進めていきたい」と意欲を見せた。
同市では09年に元衆院議員の中川智子さん(75)が市長選で初当選。21年には弁護士の山崎晴恵さん(53)が市長に就任し、女性市長が2代続く。
女性議員の増加について、中川さんは「女性が選挙への立候補をためらっていた時代からみると隔世の感がある。宝塚は市民活動でも女性が積極的で、今回の結果につながったのではないか」と分析する。
24年ぶり

24年ぶりの選挙戦となった茨城県日立市長選で3選を果たした現職の小川春樹さん(75)は24日午前10時頃、市内で記者団の取材に応じ、「一夜明けてほっとした。今朝は肩の力を抜いて過ごせた」と笑顔を見せた。過去2回は無投票で、自身として初の選挙戦。「2期8年の実績評価の選挙。いかに気持ちを伝えるかに腐心した」と振り返った。
自身は約4万1000票を得た一方、一騎打ちとなった相手の新人候補も約2万3000票を獲得した。「(相手が主張した)無投票と世代交代の是非、そこを理解した有権者もいた」と分析。「預けられた4年間、未来につなぐ大事な4年間だ」と決意を語った。