戦闘が激化するアフリカ北東部スーダンから退避した在留邦人ら48人が29日朝、チャーター機で羽田空港に到着した。首都ハルツームから退避した医療支援のNPO法人「ロシナンテス」(北九州市)の川原尚行理事長(57)は「富士山を見て涙がこぼれそうだった。色々な方々のご尽力に感謝したい」と 安堵 (あんど)した様子で話した。
邦人らは29日午前6時15分頃、スーダンの周辺国ジブチからのチャーター機で羽田空港に着き、山田賢司外務副大臣や外務省職員らの出迎えを受けた。
報道陣の取材に応じた川原さんは、同僚ら5人を車に乗せ、ハルツームから航空自衛隊の輸送機が待つ紅海沿岸のポートスーダンまで30時間超かけて移動した当時を振り返り、「退避の長い車列ができていた。どうなるかわからない状況の中、何としてもたどり着こうと必死に車列についていった」と語った。
日本に家族を残し、単身でスーダンでの活動を続けていた川原さん。29日は、31回目の結婚記念日だったといい、「妻に会えるのを楽しみにしています」とも話した。一方、スーダンの現地情勢については「非常に厳しい」と表情を曇らせ、国際社会が停戦に働きかけることを期待した。
山田副大臣は「無事の帰国が実現し、大変うれしい。皆さまお疲れの様子だったが、帰国してほっとしているように見受けられた。引き続き在留邦人の安全確保と必要な支援に全力を挙げる」と述べた。