維新の会、初当選議員の「新人教育」へ…「粗製乱造」批判の回避狙う

日本維新の会は4月の統一地方選で多数の初当選者が出たことから、月内に本拠地・大阪で勉強会を開き、「新人教育」に乗り出す。政治未経験者が多いことを踏まえ、不祥事を防止し、「粗製乱造」との批判を回避する狙いがある。
維新は統一選で、首長と地方議員の計599人を当選させた。選挙がなかった現職との合計は774人に上り、「地方議員600人以上」の目標を大幅に上回った。「共倒れ覚悟」(幹部)で候補を擁立した結果で、維新によると、当選者のうち、新人は365人と半数以上を占めている。
維新は今月、これらの議員を党本部のある大阪に集め、2日間にわたって勉強会を受講させる。議員としての心構えに加え、維新の政策理念などについて学んでもらう予定だ。
全国の各支部では、個別に統一選当選者への研修会を実施している例もある。
維新が「『鉄は熱いうちに打て』だ」(馬場代表)として、新人教育に力を入れるのは、擁立した候補に「玉石混交」の懸念が生じているためだ。
愛知県議選を巡っては、落選した新人が公職選挙法違反(買収)容疑で逮捕される事件が起きた。
維新は次期衆院選でも、新人候補を積極的に擁立する方針で、今後も質をどう確保するのか、頭を悩ませそうだ。