【復帰】元警視庁捜査一課長「不倫左遷」からひっそり戻ってきていた

2020年、新宿署長の時に課長時代の部下との「不倫愛」や「情実人事」が報じられ、異例の地方異動となっていた元警視庁捜査一課長の渡会幸治氏。関西の閑職に異動していた渡会氏が、今春の人事でひっそりと東京に戻ってきた。いわく付き人物の帰還に警視庁内はざわついているという。
「課長就任は53才と若くして捜査一課長に就任し、その後、花の新宿署長に昇進した渡会氏ですが、署長就任後まもなく、一課長時代に、不倫関係にあった女性部下を捜査一課に異動させるように強く要請した疑惑などが週刊文春で報じられました。この件は警視庁幹部のスキャンダルとして話題になりましたが、さらに渡会氏は新宿署管内で発生した外国人男性の『誤認逮捕』でも評価を落としてしまったのです。
もともと本人は出世への意欲を隠さない人物で、捜査一課長になってからは階級も国家公務員である警視正に昇格。高級駒の収拾を趣味にしていました。新宿署長に就任した当初は、刑事部ナンバー2の『刑事部参事官』やノンキャリアの最高ポスト『地域部長』や『生活安全部長』への就任も夢じゃないと噂されていましたが、不祥事で出世コースからは外れてしまいました。
結局、警察庁上層部の判断もあり、警務部付の後に、関西の近畿管区警察学校教務部長に異動となりました。不倫愛が報じられた元部下とは結婚し、彼女が長く住んでいた埼玉県内に一戸建てを構えた直後だっただけに、警察庁の”酷薄”人事が話題となりました」(警察関係者)
そんな、渡会氏が3年ぶりに帰還し、就任したポストは「第十方面本部長」。担当地区は北区や練馬区などで、彼の自宅からもそう離れていないことから、「上がりポストは、少しでも自宅に近いところに」という警察組織の最後の温情かとも噂された。しかし、警察内部での受け止めは少々違うようだ……。
「第十方面はそれほど重要視されているわけではなく、新宿署長まで務めた人物が就任するポストとしてはやはり格落ちでしょう。渡会さんはそうした不遇な扱いに不満があるようで、周囲に『こんなはずじゃなかった……』と話していると噂されています。
さらに、今回の人事では渡会さんの後任の捜査一課長を務めた井ノ口徹さんが刑事部ナンバー2の参事官に就任し、組織内での渡会さんとの扱いの差は対照的です。部下たちはピリピリしている渡会さんに戦々恐々としているとか。このままでは、定年まであといくつか異動させられる可能性もありそうです」(前出・警察関係者)
組織内の信頼を回復するにはまだ時間がかかりそうだ。