(新陽高校 赤司展子校長)「女子硬式野球部の部員生徒1名が負傷する事態となり、誠に申し訳なく負傷した生徒とそのご家族に謹んでお詫び申し上げたいと思っております」
きょう行われた札幌新陽高校の会見。
女子硬式野球部の生徒が“防球ネット”の下敷きになった事故をうけ、校長が経緯を説明しました。
事故があったのは、札幌市豊平区にある大学のグラウンド。
(北本アナウンサー)「今回の事故は、この器具をここから20m~30mほど離れたホームベース側に持っていく際に起きたということです」
「防球ネット」とは、投げたり打ったりしたボールが外に飛んでいくのを防ぐ器具です。
今月6日の午前9時半ごろ、グラウンドを借りていた札幌新陽高校の女子硬式野球部の生徒5人が、
練習の準備をするため移動式の防球ネットを運んでいたところ、バランスが崩れて倒れ女子生徒1人が下敷きにー
頭を強く打ちました。
(北本アナウンサー)「事故があったケージです。高さ3メートル・奥行き6メートルあり、鉄製の支柱でタイヤが付いているが相当な力がないと簡単に動かすことはできない」
防球ネットは高さおよそ3メートル・奥行き6メートル。
成人男性と比べてもかなり大きいことが分かります。
女子生徒は病院に搬送されましたが、意識不明の重体。
練習には顧問の教師3人が参加していて、野球部の生徒たちがこのグラウンドを使うのは、事故の日が初めてでした。
(新陽高校 赤司展子校長)「野球部顧問および生徒ですぐに倒れたケージを動かし救助した。救急車を呼び緊急搬送されました。まずはケガをした生徒の1日も早い回復を全校で祈っているところです」
(生徒)「(事故にあった生徒は)授業の教室が同じだったのでそこでよく話をする。いまでも信じられないんですけれど、事故があったのはショックです」
子どもの事故防止に詳しい専門家は、防球ネットのような重い器具を使うときは、
事前に安全な運び方を生徒に教える必要があるといいます。
(セーフキッズジャパン 北村光司理事)「高さはそれなりにあり、バランスが悪かったりするのでちょっとしたことでバランスが崩れたりとか、運搬中に1人が重さに耐え切れなくて手を離すと、バランスが崩れて倒れることも十分に起き得る」
学校側は事前に防球ネットの使用上のレクチャーがあったかどうかは今後の捜査に関わるためと言及しませんでした。
また、会見が事故発生から6日後になったことについて学校はー
(新陽高校 赤司展子校長)「けがをした生徒の家族の意向に従って外部への発表を控えた。きょう全校生徒へ伝え、順を追って進めてきた」
新陽高校は事故を受け、女子硬式野球部の活動を休止し、
今後事故の原因究明と再発防止に向けて、第三者による調査委員会を設置する方針です。
警察も現場の確認を行い、事故の原因を調べています。