警察官が自動車事故身代わり依頼で訓戒 米国では犬に罪をなすりつけようとしたケースも

事故隠しの身代わりもいろいろあるようだ。長野県で今年、群馬県警の巡査が自動車事故を起こした際、同乗者に身代わりになるよう依頼し、うその内容を申告させたとして、群馬県警が本部長訓戒としたことが17日、分かった。県警は、巡査の言動が犯人隠避に該当すると判断。処分は4月24日付で、巡査は依願退職した。県警によると、巡査は私用で車を運転し、タイヤを側溝に脱輪させた。通報を受けて現場に駆け付けた長野県警の警察官に、身代わりとなった同乗者が不自然な供述をしたため、警察官が追及。巡査が、事故を起こしたのは自分だと認めた。巡査は群馬県警の調査に「事故の事実を組織に知られたくなかった」と説明したという。
海外ではとんでもない身代わりがあった。米コロラド州スプリングフィールド警察署は17日までにフェイスブックで、「犬と運転席を交換した男を逮捕した」と発表した。13日午後11時30分ごろ、同署は制限速度オーバーの車を呼び止め、停止させた。警察官が車に近づくと、運転していた男は助手席に座っていた犬と場所を交換しようとしていた。警察官は一部始終を見ていた。警察官が車のところに来ると、男は助手席から降りてきて、「俺は運転していない」と主張し、運転席にいた犬を指さした。犬が運転していたと言いたかったのだろう。警察官が「飲酒運転していないですか?」と質問すると、男はあわてて運転席に乗り込み、車を走らせようとしたが、警察官に引きずり降ろされた。男は飲酒運転、薬物使用、スピード違反の疑いで逮捕された。
同署によると、犬は男が刑務所にいる間、知人に預けられたという。そのうえで「犬は罪を犯さず、警告だけで手放された」と発表した。