岸田首相は21日、広島市で開かれたG7サミットに合わせ、コモロのアザリ・アスマニ大統領、ベトナムのファム・ミン・チン首相とそれぞれ約30分間会談した。アルバニージー豪首相とも約10分間懇談した。
岸田首相はアザリ氏との会談で、ウクライナ情勢や北朝鮮の核・ミサイル開発について意見を交わし、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序を維持・強化することで合意した。
首相は、「グローバル・サウス」と呼ばれる新興・途上国の一角を占めるアフリカ諸国と連携する重要性を指摘し、経済分野などでコモロへの関与を強化する意向を示した。
アザリ氏は日本を「アフリカの兄弟」と表現して連携を深めたい意向を示した。ただ、アザリ氏が日本を中国と言い間違えて訂正、陳謝し、首相が苦笑する一幕があった。
チン氏との会談では、両首相は、中国が強引な海洋進出を続ける東・南シナ海情勢や、北朝鮮の核・ミサイル問題を巡る対応について、引き続き連携していくことで一致した。
アルバニージー氏との懇談では、覇権主義的な動きを強める中国を踏まえ、「自由で開かれたインド太平洋」の実現に向けて引き続き連携することで一致した。