山形市天神町で8日に木造一部2階建て住宅が全焼し、消火作業終了後の9日に焼け跡から再び出火する火災があった。焼けた布団の消火が不完全だったことが原因の「再燃火災」だったことが24日、市消防本部への取材でわかった。市消防本部管内では、記録が残る1966年以降、再燃火災は初めて。
最初の火災は8日午前6時15分頃、60歳代農業男性の敷地内の小屋から出火し、隣接する住宅など計8棟を焼いたが、消火作業により約3時間15分後に鎮火。けが人はいなかった。
消防職員が同日午後11時頃に巡回した際には異常はなかったが、9日午前4時35分頃に再び農業男性方から出火。1階北側の部屋にあった布団の火が完全に消えておらず、1階の軒先に燃え広がったとみられる。
市消防本部によると、鎮火の確認は原則、消火活動を指揮する現場責任者が目視で行い、必要に応じて表面温度を測る装置を使って残り火の有無を確認している。今回も同様の措置を取ったが、見落としたという。
市消防本部の担当者は「近隣住民に心配や不安をおかけし、深くおわびしたい。重く受け止めており、再発防止に努めたい」と話した。