1979年に鹿児島県大崎町で男性の遺体が見つかった「大崎事件」を巡り、殺人と死体遺棄罪で懲役10年の刑が確定して服役した原口アヤ子さん(95)の第4次再審請求の即時抗告審で、福岡高裁宮崎支部は5日、請求を棄却した鹿児島地裁決定を支持し、原口さん側の即時抗告を棄却する決定をした。
事件発生から約44年間、一貫して無実を訴えてきた原口さんの支援者たちは落胆し、悔しさをにじませた。
午前11時過ぎ、福岡高裁宮崎支部を飛び出した弁護団の一人が支部前で「不当決定」の旗を掲げると、集まった支援者からは憤りとともにため息が漏れた。
原口さんは出所5年後の1995年に第1次請求を申し立て、鹿児島地裁が2002年に再審開始を認めたが、高裁支部が取り消した。第2次請求はいずれも認められなかった。気丈だった原口さんだが、支援者に「もう死んだ方がまし」と漏らすこともあったという。
第3次請求では、地裁に続いて高裁支部も再審開始を認めた。しかし、最高裁は19年に請求を退け、一気に振り出しに。長女らは、第4次請求に強い決意で臨んでいた。
今月15日に96歳となる原口さんは今、鹿児島県内で入院生活を送り、脳 梗塞 (こうそく)で発話が難しい状態だ。「一刻も早く無罪判決を聞かせてあげたい」。支援者たちはその一心で闘ってきたが、厳しい結果となった。