尾木直樹氏「人の命を最優先にした社会に」 軽井沢のスキーバス事故

誰も責任取らない社会であってはならない
2016年1月に長野県軽井沢町で大学生ら15人が死亡、26人が重軽傷を負ったスキーバス事故で運行会社社長ら2人に実刑判決が言い渡されたことを受け、ゼミの教え子4人を亡くした法政大名誉教授の尾木直樹さんが8日、報道機関にコメントを発表した。
全文は以下の通り。
2人に「禁錮」の実刑(社長3年、運行管理責任者4年)という判決が出たことは画期的だ。過去、バス事業者の社長ら経営陣が業務上過失致死傷罪に問われたことはなく、時間はかかったが、今回のようにあまりにもずさんな管理をしてきた法人や経営者らの刑事責任を問うことができたことは高く評価したい。
15人ものかけがえのない大切な命を奪っておきながら、誰も責任を取らないという社会であってはならないはずで、これを機に、大事故が起きた時にはきちんと企業や組織の責任を追及できるように法整備をすべきだ。こうした悲惨な事故を二度と起こさないためにも、人の命を最優先にした交通政策、社会の実現を目指していきたい。