「かけがえのない命大切に」=児童ら、犠牲者に祈り―池田小事件から22年・大阪

児童8人が犠牲となった大阪教育大付属池田小学校(大阪府池田市)の殺傷事件は、8日で発生から22年を迎えた。同校では追悼式典「祈りと誓いの集い」が開かれ、犠牲者の冥福を祈った。児童代表の6年生3人は「一人一人のかけがえのない命を大切にしていくことこそが、事件を風化させない第一歩だ」と強調した。
式には遺族や児童ら約760人が参加。事件発生時刻の午前10時12分に合わせ、亡くなった児童の名前が刻まれた「祈りと誓いの塔」で八つの鐘を鳴らし、黙とうをささげた。
事件当時、同校で6年生の担任だった真田巧校長は「学校や子どもたちが襲われる事件が後を絶たない。事件事故が起きた際は、人ごとではなく自分のこととして捉える姿勢が大切だ」と指摘。亡くなった8人に対し「学校が安全で安心して学べる場所であるよう、これからも努力を続ける」と誓った。
事件は2001年6月8日に起きた。当時37歳だった宅間守元死刑囚=04年執行=が刃物を持って校内に侵入し、児童らを襲った。1年生の男児1人と2年生の女児7人が殺害され、児童と教諭計15人が重軽傷を負った。
[時事通信社]