車検切れの救急車を2回運行 千葉県循環器病センター

千葉県は9日、災害拠点病院の千葉県循環器病センター(同県市原市)が管理する救急車1台を車検切れの状態で2回運行した上、その事実を1年以上警察に報告していなかったと発表した。また、県の出先機関である県農林総合研究センター(千葉市)でも、職員がナンバープレートのない農作業用の運搬車両で市道を走っていたことが判明。車両をめぐる法令順守の姿勢が問われそうだ。
県病院局によると、問題の救急車は昨年3月14日に車検の有効期間が満了していたが、その事実を認識しないまま同17日と30日に新型コロナウイルス対策として医療機器を運ぶために使用した。翌4月に車検切れに気づいたが、センターや病院局はすぐに警察には報告せず、今年3月に「車検切れの車を運行していた」との匿名の情報提供を受けて先月25日に市原署へ報告した。同署から、道路運送車両法違反の疑いで関係者が事情聴取を受けている。
一方、農林総合研究センターでは今月8日、農作業をしていた男性職員が千葉市内の市道で、ナンバープレートのない運搬車両を運転。目撃した人から指摘を受け、職員は千葉南署で事情を聴かれた。県農林水産部によると、同センターでは過去にも複数の職員がナンバーのない車両で市道を走ったことがあるという。