明治神宮外苑(東京都新宿区など)の再開発を巡り、環境影響評価(アセスメント)分野における世界の基幹学会、国際影響評価学会(IAIA)日本支部は15日、再開発事業者が提出した環境アセスメントに不備があるなどとして、都に工事の中止指示などを求める勧告を行った。
勧告は環境アセスメントについて「都市緑地の価値、生物多様性などが適切に評価されていない」「科学的議論が不十分」などと指摘。都に対し①(ユネスコの諮問機関の国内組織である)日本イコモスの専門家を招いて公開議論する②疑義が解明されるまで事業者に工事の中止を命じる-の2点を求めた。
IAIA日本支部代表の原科幸彦氏=千葉商科大学長=は勧告後、都庁で記者会見し「データの間違いがあると、その先(の判断)が狂う。100年前に献金や献木で庶民らが作り上げた成果を壊してはならない」と述べた。
また、会見に同席した日本イコモス国内委員会理事の石川幹子氏は、上部組織の国際イコモスに「ヘリテージ・アラート(遺産危機警告)」発出を要請する考えを明らかにした。
ヘリテージ・アラートは令和4年、JR高輪ゲートウェイ駅(東京都港区)前の開発で鉄道遺構「高輪築堤」が出土したことを巡り、発出された。