横浜・戸塚の殺人 事件数日前にも被害者宅付近で不審な男 容疑者に酷似

横浜市戸塚区の歩道で2月、男性が殴られ、殺害された事件で、殺人の疑いで逮捕された現場近くに住む同区東俣野町、会社員、服部繁雄容疑者(64)と特徴が似た不審な人物が事件数日前にも男性の自宅付近で目撃されていたことが19日、捜査関係者への取材で分かった。県警は被害者とのトラブルの有無や動機を捜査。同日、服部容疑者を送検した。
2月20日に藤沢市西富、無職、柴田哲二郎さん=当時(78)=が後方から棒のようなもので複数回、殴られて殺害された。捜査関係者によると、事件当日、防犯カメラの映像には、紺色っぽいフード付きのロングコートを着た服部容疑者とみられる人物が柴田さんを追跡する様子が映っており、この数日前にも特徴が似た不審な男が柴田さんの自宅付近で目撃されていたという。
カメラ映像や目撃証言などで、ロングコートの人物は柴田さんを襲った後、西に約700メートル離れた境川にかかる橋付近まで移動していたことが判明。県警は映像などから、この人物が服部容疑者と断定した。
服部容疑者は事件現場から北西に500メートル超離れたマンションに居住しており、事件後、付近では捜査員が聞き込みなどの捜査をしてきた。近くに住む80代男性は「家族と心配していたので、逮捕されて安心している」と語った。近所の公園に孫を連れてきていた70代の女性は「夜は怖くて近くは通らないようにしていた」と振り返り、容疑者逮捕に安堵(あんど)していた。
関係者によると、柴田さんは技術系の仕事に従事し、退職した。柴田さん宅の近所の50代男性は、よく夕方に散歩に出かける柴田さんと会い、挨拶を交わしていたと振り返り、「柴田さんは定年になりゆっくりやっていた。元気だったから残念」と声を落とした。