河井元法相「妻を当選させたい気持ちも…」 選挙買収事件で証人出廷

2019年の参院選広島選挙区を巡る大規模買収事件で、元衆院議員の河井克行元法相(60)=服役中=から現金計70万円を受け取ったとして、公職選挙法違反(被買収)の罪に問われた元広島市議会議長、藤田博之被告(85)の公判が27日、広島地裁で開かれた。河井元議員が証人として初めて出廷し、現金を渡した趣旨について「(妻の案里・元参院議員の)当選を得たいという気持ちがまったくなかったわけではない」としつつも、「陣中見舞いだった」などと訴えた。
河井元議員は丸刈りに黒いスーツ姿で出廷。裁判長から名前を聞かれると、はっきりした声で「河井克行です」と答えた。検察側に「自分のしたことをどう思うか」と問われた際はしばらく沈黙し、「河井案里に投票した29万5871人の期待を裏切り、失望を与えた。心からおわび申し上げたい」と話した。
河井元議員は21年6月、東京地裁で懲役3年、追徴金130万円の実刑判決を言い渡された。同10月に控訴を取り下げ、判決が確定した。
起訴状によると、藤田被告は19年3月と6月ごろ、案里元議員(49)=有罪確定=への投票取りまとめなどの報酬として現金計70万円を河井元議員から受け取ったとされる。藤田被告は、うち50万円は案里元議員が党公認となる前で「選挙運動の報酬との認識はなかった」と無罪を主張している。【安徳祐】