京王線襲撃、初公判 「婚約破棄と仕事での異動」が犯行の契機 服部恭太被告「ジョーカー」にふんしハロウィーンに無差別殺人を計画

2021年10月、東京都調布市内を走行中の京王線電車内で起きた刺傷、放火事件で、殺人未遂などの罪に問われた無職、服部恭太被告(26)の裁判員裁判の初公判が26日開かれ、犯行に至る経緯が浮かび上がった。
検察、弁護側双方の冒頭陳述によると、被告は福岡県内の高校を卒業後、15年4月に介護施設に就職。20年には中学生時代から交際していた女性と結婚を前提に同居を始めたが、約半年後、自身の誕生日に突然別れを告げられた。
転職先のコールセンターの仕事にやりがいを感じていたものの21年5月ごろに客とトラブルとなり、自宅待機となった後に異動を言い渡された。
検察側の主張では、同じ頃、元交際相手が結婚したことをSNSで知り「死ぬしかない、大量殺人をして死刑になりたい」と考えるようになって6月21日に退職を申し出たという。翌日には10月31日のハロウィーンに無差別殺人を起こすことを計画し、ナイフ1本を注文した。
実家を出て神戸市や名古屋市のホテルに滞在後、9月30日に東京都八王子市のホテルに入った。8月6日の小田急線刺傷事件を知り、同じような事件を起こそうとライターやオイル、殺虫スプレーを購入した。映画「バットマン」シリーズの悪役「ジョーカー」にふんするために購入したスーツやコート、革靴などの合計金額は24万円にのぼったという。
被告は罪状認否で乗客1人について「ナイフで傷つけたことは認めます」と、殺人未遂の起訴内容を認めた。弁護側は火をつけたことも認める一方、放火による別の12人への殺人未遂については「殺意がなかった」として争う姿勢を示した。