徳島県藍住町の元副議長の男が、大麻密売グループへ捜査情報を漏洩する見返りに現金5万円を受け取ったとして、地方公務員法違反などの罪に問われた裁判が大阪地裁で始まり、男は起訴内容を認めました。
起訴状などによりますと、藍住町の元副議長・平石賢治被告(46)は2021年から2022年にかけ、交際相手だった元町職員の女と共謀し、大麻密売グループのリーダーに対し、警察の捜査情報を伝える見返りに現金5万円を受け取った、地方公務員法違反と加重収賄の罪に問われています。
28日の初公判で平石被告は「間違いありません」と起訴内容を認めました。
検察は「被告が密売グループに捜査情報を伝えるよう仲介したことで、密売グループが大麻の栽培拠点を移し、警察からの発見をまぬがれた」と指摘し、「被告は借金の苦しみから密売グループの金儲けの話に乗ってしまった」と述べました。
この事件をめぐっては、密売グループのリーダーに懲役5年・罰金200万円、元町職員の女に執行猶予付きの有罪判決が、すでに言い渡されています。
平石被告は、町の学校給食をめぐる官製談合事件でも起訴され、徳島地裁ですでに公判が始まっています。
大阪地裁と徳島地裁は今後、2つの裁判の審理を併合し、どちらかの裁判所でまとめて平石被告への審理を進めるということです。