逮捕の男「より戻したかった」=事件当日、部屋に侵入か―女子大生刺殺・神奈川県警

横浜市鶴見区のマンション駐車場で住人の大学1年冨永紗菜さん(18)が刃物で刺され死亡した事件で、殺人容疑で逮捕された伊藤龍稀容疑者(22)が「よりを戻したかった」と供述していることが30日、捜査関係者への取材で分かった。事件当日の朝、冨永さんの自宅に侵入した疑いがあることも判明。神奈川県警が詳しい経緯を調べている。
事件は29日午前に発生。冨永さんが血を流して倒れているのを家族が見つけた。県警は事件直後に包丁を持って出頭した元交際相手の伊藤容疑者を逮捕した。司法解剖の結果、冨永さんの死因は出血性ショックと判明。上半身を中心に複数の傷があったという。
県警によると、冨永さんは22日、伊藤容疑者の車の中でけんかになり、鍵の入ったリュックを置いたまま帰宅した。翌23日に冨永さんは両親や警察官と共に、同意を得た上で伊藤容疑者のアパート室内を捜した。
しかし、鍵は見つからず、県警は伊藤容疑者が隠し持っている可能性もあるとみて、鍵を交換するよう防犯指導したという。
捜査関係者によると、伊藤容疑者は29日朝、鍵を使って冨永さんの部屋に侵入した疑いがある。伊藤容疑者は車で県警鶴見署に出頭し、「家から出てくるのを待って刺した」と供述している。
[時事通信社]