指示役「ルフィ」今村被告、盗んだロレックスを日本にいるフィリピン女性に提供か

SNSの「闇バイト」に絡む一連の強盗事件で、指示役として逮捕された今村磨人被告(39)(特殊詐欺事件の窃盗罪で起訴)が、被害品の高級腕時計を知人女性に提供した疑いのあることが捜査関係者への取材でわかった。警視庁は、フィリピンの入管施設にいた今村被告が「ルフィ」と名乗り、女性に腕時計を渡すよう通信アプリ「テレグラム」などで配下のメンバーに指示したとみている。
今村被告は、昨年5月に京都市中京区の腕時計買い取り店で「ロレックス」の腕時計41点(約6900万円相当)が奪われた事件に関与したとして、29日に強盗容疑で再逮捕された。
捜査関係者によると、この事件で奪われた腕時計は事件後、東京、大阪、埼玉の貴金属店に計26点が持ち込まれ、売却されていた。残る15点の行方を警視庁が調べたところ、今村被告と同時期に入管施設に収容されていた関係者が「今村被告は被害品のロレックスを日本にいる交際相手のフィリピン人女性に贈っていた」と証言した。
警視庁が今年に入って確認したところ、女性は既にフィリピンに帰国していたが、日本国内の元勤務先の関係者が「ロレックスをもらったと話していた」と説明したという。警視庁は、残る被害品の一部がフィリピンに持ち込まれていた可能性もあるとみている。