能登地方「地震発生回数、5月以前に戻る」 調査委、減少傾向と説明

5月に最大震度6強を観測した石川県能登地方での一連の地震活動について、政府の地震調査委員会の平田直委員長(東京大名誉教授)は11日の定例会後の記者会見で、地震発生回数について「全体として5月の震度6強の発生前の状態に戻っている」と減少傾向にあると説明した。
能登半島では2020年12月ごろから地震活動が活発化している。5月5日に観測したマグニチュード(M)6・5、最大震度6強の地震以降、さらに活発な状態になっていた。
平田委員長は会合では「時間の経過とともに(地震活動は)減衰しているが、当分続くと考えられる」との見解を示した。地震が増え始める前の平常時の状態に比べると発生回数は多いといい、「これからも時々大きな揺れを伴う地震が起きる可能性がある」として、強い揺れや津波に注意するよう呼びかけた。一連の地震は、地下深くの流体が誘発したとみられている。【山口智】