大阪府枚方市の中学校で起きたいじめへの対応で心身を傷つけられたとして、被害生徒らが市に損害賠償を求めて訴えていた裁判で11日、市と生徒側が和解しました。
2020年、市内の中学校に通っていた女子生徒が同じ部活の同級生から仲間外れにされるなどのいじめを受け不登校になり、その後、女子生徒はPTSDと診断され、市外の学校に転校しました。
訴状によりますと、女子生徒と両親は学校側に対応を求めましたが、部活の顧問がいじめの問題を学校内で共有しないなど、不適切な対応があったということです。
学校側の対応によって心身に傷害を与えられたとして去年12月、生徒と母親が枚方市に対し約240万円の損害賠償を求め、提訴していました。
生徒側の弁護士によりますと11日、市が180万円を支払うことと市の謝罪を条件に、生徒側と市が和解したということです。
この問題を巡っては、すでに市の第三者委員会が、学校側に不適切な対応があったとする報告をまとめていましたが、生徒の保護者から「内容があいまいである」などと指摘があり、新たに外部の専門家による第三者委員会での調査・検証が実施されることになっています。
生徒と両親は和解について、「顧問の謝罪などが無かったことは残念である。再調査によって真実が明らかになることを願っている」とコメントしています。