【カウナス(リトアニア中部)=栗山紘尚】岸田首相は12日夜(日本時間13日未明)、東京電力福島第一原子力発電所の「処理水」について、「放射性物質の濃度が基準値を超えた場合には、ただちに放出を中断する」と述べた。リトアニアのカウナスで記者団の質問に答えた。
同日、リトアニアの首都ビリニュスで行われた日韓首脳会談で、韓国の 尹錫悦 (ユンソンニョル)大統領にこうした考えを伝えたという。
放出の妥当性を認めた国際原子力機関(IAEA)の包括報告書について説明し、「安全性に万全を期し、日韓両国民の健康や環境に悪影響を与える放出は行わない」と語ったことや、モニタリング(監視)情報を迅速に公表する方針を伝えたことも明らかにした。
尹氏は包括報告書の内容を「尊重する」と応じたという。