中学生自殺幇助に懲役6年求刑 遺族「なぜ欄干に置き去りにするのか」

交流サイト(SNS)で知り合った女子中学生を連れ回し、橋からの飛び降り自殺を手助けしたなどとして、自殺幇助(ほうじょ)などの罪に問われた無職、野崎祐也被告(29)=さいたま市=の公判が19日、横浜地裁(丹羽敏彦裁判長)で開かれ、検察側は自殺を勧めて中学生の決意に大きな影響を及ぼしたとして懲役6年を求刑した。弁護側は執行猶予を求めて、結審した。判決は8月29日。
中学生の父親が出廷し、「誰が見ても未成年と分かるはずなのに、なぜ雨風が吹く中、橋の欄干に置き去りにするのか」などと涙を流しながら訴えた。
検察側は論告で、野崎被告が死にたいという中学生をわいせつ目的で連れ出した後、邪魔になったため、自殺を勧め、さらに橋からの飛び降りを提案して自殺の意思を強固にさせたと指摘。中学生が橋の上で約1時間から1時間半、飛び降りを躊躇(ちゅうちょ)したが、被告の置き去りにするなどの行為が自殺の意思を決定づけたとした。
弁護側は、中学生が死ぬことを強く望んでおり、被告は阻止などの適切な対応ができなかったと主張。最終意見陳述で被告は「大人である自分が考えて止めるべきで、後悔している。一生かけて償う」と語った。
中学生の父親は「実の父である私が被告の供述でしか最期を知ることができないことが、どれくらい情けなく、つらいか」と声を震わせ、被告に向けて「どのような判決であれ受け入れてください」と語った。
起訴状などによると、野崎被告は昨年9月、SNSで知り合った横浜市の女子中学生を自宅に連れ込んでわいせつ目的で誘拐し、車で連れて行った相模原市の橋で中学生が飛び降りて自殺するのを手助けしたとしている。中学生は付近の河川で遺体で見つかった。