7月14日、コールセンター業社長が、女性従業員2人への性的暴行などの疑いで逮捕された事件。被害にあった女性2人が取材に応じ、社長という地位を悪用したともとれる行為の一部始終と、容疑者に対する強い憤りの気持ちを明らかにした。
被害を訴えたAさん(20代)とBさん(20代)の証言内容は、以下の通りである。
水のはずが透明な酒…「会社の飲み会」で泥酔させられる
事件があったのは、2023年4月、東京・立川市内。女性2人は、逮捕された社長と、会社での飲み会で同席していた。
Aさん: 会社の飲み会があって、いつもはあまりお酒とか飲まされなかったけど、その日はソフトドリンク飲みますと言っても、お酒も一緒に頼むから、みたいな感じで、お酒とソフトドリンクセットで頼まれて、それを飲み切らないと店を出られないから、みたいに言われた。飲めないけど、飲むしかなかったから、頼まれた(オーダーされた)お酒とか全部飲んで。「二軒目に行こう」みたいに言われて、「私たち終電あるので帰ります」って言っても、「せっかく集まっているのにダメだよ、帰るのは」って言われて。二軒目行くぞってなって、「でも明日も(Bさんと)2人同じ場所に出勤するから、ホテル取ってあげるから2人で寝なよ」って言われて。2人で行けるならいいかって、もう一軒だけって二軒目に行って、それが社長がよく行っていたバーでした。そこでもお酒飲んで、ダーツやろうってなって。チームでダーツやって負けた方がテキーラ一気飲み、みたいなのがはじまって、その日は結構ひどくて、勝っても先輩なんだから飲めとか。お水頼んだからって言われて、渡されたのが透明なお酒で。もうその時点で頭痛かったりとか、吐きそうなぐらいだったけど、もう断れなくて飲んで。店を出た時に、バーが2階にあったんですけど、酔っ払いすぎて、階段から落ちて、体中痣だらけで。
Bさん: 飲みすぎてちょっと覚えてない部分が多いけど、完全に(階段から)落ちて、体全体も痣だらけでいうのは少しだけ覚えて。そこまで飲ませてそうなったら普通は、本当は心配すると思うんですけど、笑いながら、大丈夫?みたいな感じで。
「女性2人が泊まるホテルを用意」のはずが…
その後、事件の現場となったホテルに向かった経緯についても、AさんBさんは詳細に話した。
Aさん: 私たち2人のホテル取ってくれるって言ってたけど、出てからこの辺のホテルに電話しても開いてなかったって言われて。それを社長が一緒にいた男性従業員に言ってて、だから、俺んとこ連れて行くみたいなこと言ってて。社長だしゲストルームみたいなのがあるのかなって思って。そのまま行くぞみたいな感じで、歩きながらむかった先がホテルで、そこを社長が「もともと取ってたホテルで部屋取れなかったから、ここに2人のこと泊める」みたいなことを男性従業員に言っていて。
Aさん: 私たちもよく分かってなくて、ベッドに2人寝ようみたいな感じで、2人でベッドにゴロゴロして、社長がソファーにいて。男性従業員がそこで、家庭もあるし、結構飲みすぎて、体調良くないから帰るわって感じで、先に帰って。(社長と)2人だったら絶対同じ部屋に泊まったりとかしないけど、3人だしこれだけお酒飲んで、時間も遅くなったし、さすがに何もないだろうと思って。気づいたら、わたしたちのベッドに社長が入ってきて、記憶曖昧な部分あったんですけど、なんか触られるなみたいなのがすごいあって。で、私がもう朝起きた時は、全員下何も履いて無くて。
Bさん: バーで飲まされすぎて、正直覚えてないところが多くて。完全に上に覆いかぶさっているなってのもすぐわかったんですね。朝で割としっかりしていたおかげで、わたしは未然にギリギリ防げて、起きた時点で自分の服がほとんどはだけていて、隣にいた本人ももう完全に下履いてないのが見えちゃったので、今までに感じたことない恐怖を感じました。
警視庁への取材で、Bさんは当初「熟睡のため抗拒不能状態だった」ということがわかっている。つまりBさんは社長のいわば命令で酒を飲み、抵抗できない状態だったと見られる。その後BさんとAさんは相次いで警察に相談する。
Bさん: (他の従業員に)相談した時に第三者の目から見ておかしいし、許されることじゃないよと言ってもらって、トラウマもあったし、怖かったという気持ちもあるし、何が起きたかわからないと不安が大きかったので、勇気を持って夜中でも電話しようと相談した。
Aさん: 怖いから、とりあえずシャワー浴びて、その日は仕事行かなきゃいけなかったので、何事もなかったかのように社長も来て。普通におはようございますって、挨拶とかして準備して、仕事行って普通にその日仕事して。でもやっぱりおかしいって後で気づいて警察に言った。Bさんが警察の方に相談したという話を次の日に聞いて、やっぱりあれは夢じゃなかったんだなあっていう光景が結構ポンポン出てきて思い出すことが多くて、だんだん、鮮明に思い出すことが多くて。
ご飯断ると「次のボーナスカット」逮捕までの3か月
しかし、その後容疑者が逮捕されるまでの3か月余りの間、2人は会社に出勤し、容疑者と顔を合わせることもあったという。その間の自身の気持ちについては、こう振り返る。
Aさん: 嫌だなあっていう気持ちもあったし、その後、普通に仕事に行かなきゃいけない毎日毎日辛くて、明日から行きたくないみたいなのがあったけど、それはほかの社員の方に迷惑かけるからできないなあっていう感じで、結構、毎日この数カ月間体調良くなかったりとか、毎日しんどい思いしたりとかして行くのがすごい辛かったです。本人に少しでもバレちゃいけないというか、感じられないように、今まで通り接して、少しでもランチに行こうとかご飯を断ると「俺、社長だぞ」とか「次のボーナスカット」みたいなことをノリなのか分かんないけど、そういうことすごい言われるから、嫌って思っても断れないから、本当今までと何も変わらないのを装って。
Bさん: どんどん日が経つごとに思い出して、トラウマになったので、本当名前見るだけでも、ちょっと心臓ドキドキしたり。下の名前で呼ばれたりとかっていうのがあって。何もなければフレンドリーでいいのかなと思ったんですけど、そういうことがあってからちゃん付けで下の名前ってなると、やっぱり気持ち悪いし、笑顔で駆け寄ってくる感じがもう怖いっていうふうになってしまった。どう平然を装って笑顔で対応するかっていうのは結構しんどかったですね。
社長が逮捕されたことについて
Bさん: やっぱり一番ホッとしたし、本当に時間かかったのでやっとだなって言うのはあるんですけど、それと同時に同じように不安。捕まって今連行されて終わりじゃない。結果がだいぶ大きくこれからに関わってくると思うので、私たちは、これからが正直勝負だと思いますし、これ以上やっぱり女性社員が本当に多い会社なので、被害者がこれ以上出ないことを本当に祈ってる。
Aさん: 怒りもあるし、ひどいことしている自覚がないのが一番問題。会社を存続させてほしくもないし社会的にも復帰はしないでほしいなあと思っています。
この事件で逮捕されたコールセンター業社長・正地淳太(しょうじ・じゅんた)容疑者(39)は、2023年4月、東京・立川市のホテルで抵抗する女性(20代)の部下2人に、性的暴行をするなどした疑いで、7月14日警視庁に逮捕され、16日に身柄を東京地検に送られた。
7月14日の逮捕直後の調べに対して、「やったことは間違いないが、同意の上だった」と容疑を否認しているという。