賃金格差「最後まで戦う」 原告の元従業員 差し戻し受け

名古屋自動車学校(名古屋市)を定年退職後に再雇用された元従業員の待遇を巡り、最高裁は20日、学校側に一部賠償を命じた1、2審判決を破棄し、審理を名古屋高裁に差し戻した。東京都内で記者会見した原告の男性は「再雇用者の賃金体系は企業により異なるが、明らかに会社のやっていることはひどい」と改めて学校側の対応を批判。「最後まで戦い、同じように中小企業で働く人の参考になれば」と語った。
男性は名古屋市の青山治彦さん(70)。60歳で定年後に再雇用され、毎年契約更新する形で65歳まで勤務した。「主任」の役職は外れたが、業務内容は定年前と同じまま、基本給が4~5割程度に減額された。
青山さんは会見で「賃金が半減しても、生活レベルをいきなり半分にすることはできない。退職金を切り崩して節約しながら5年間、何とかしのいだ」と当時の苦労を振り返った。
原告側代理人の中谷雄二弁護士は今回の判決について「基本給や賞与の相違が、労働契約法(旧法20条)の不合理性判断の対象になる可能性があると明確にした点は評価できる」と説明。今後の審理では「学校側の賃金体系や労使交渉の実態を改めて追及していきたい」とした。
青山さんは「提訴から7年近くになるが、会社の間違っていることは必ず是正したいという気持ちでやってきた。まだ時間はかかるが、その意思を持ち続けて頑張りたい」と述べた。
一方、判決を受けて名古屋自動車学校は「担当者が不在なので、コメントを控える」としている。