おととし、新型コロナウイルスのワクチン接種後に副作用で夫が死亡したと訴えている大阪市内の女性が、国の救済制度の認定を受けたとして24日に会見を開き、「(ワクチン接種時は)それだけ国を信用していたが、あかんと思った」「夫は生きていたかったと思います」と、涙ながらに話しました。
会見に臨んだのは、おととし7月に夫の俊弘さん(当時55歳)を亡くした河野明樹子さんです。
河野さんによりますと、フランス料理店を経営していた夫は、おととし6月29日に1回目のワクチン接種をした2日後の朝、「寒い、寒い」といって布団をかぶり、午後6時50分ごろに河野さんが帰宅すると、すでに書斎の床でうつ伏せになって死亡していたといいます。
顔や首をはじめ全身が赤や紫の斑点で変色していたといい、不審に思った河野さんは夫を解剖した医師に相談しましたが、「100%、ワクチンには関係ない」、「あなたは何がしたいのか」などと言われて、ショックを受けたといいます。
「私はただ、主人がなぜ亡くなったかを知りたかっただけだった」と述べました。
国の救済制度には同年9月に申請し、今年7月14日に認定の通知が届いたといいます。
「(認定は)うれしかったけれど、それは一日だけ。(夫には)生きていてほしかった。なぜ死ななければならなかったのか」と声を詰まらせました。
河野さんを支援するNPO法人「駆け込み寺2020」のメンバーも会見に同席し、「ワクチンの副反応やデメリットも知ってほしい」と話しました。
厚生労働省によりますと、新型コロナのワクチン接種に関して、死亡一時金を支給する国の救済制度の適用が認められたのは、7月24日時点であわせて109人だということです。