<独自>独居の85歳男性迎えに行かず、6日後死亡した状態で見つかる 大阪の特養

大阪市生野区の社会福祉法人「慶生会(けいせいかい)」が運営する特別養護老人ホーム「瑞光苑(ずいこうえん)」(同区)が7月中旬、施設の短期宿泊を予約していた80代の独居男性を迎えに行かず、6日後に男性が自宅で死亡した状態で見つかっていたことが25日、関係者への取材で分かった。
施設側は予約データの破損により、男性が予約していたことに気づけなかったとして、遺族に謝罪したという。
関係者によると、死亡したのは大阪府東大阪市の独居男性(85)。最も症状が重い「要介護5」の認定を受けており、7月15日~21日に施設で短期間宿泊し介護を受ける「ショートステイ」を予約していた。
しかし施設側は15日に男性を迎えに行かず、帰宅予定だった21日に別の介護事業者のヘルパーが男性宅を訪れたところ、ベッドに横たわった状態で死亡している男性を発見した。当時は室温が上昇していた。詳しい死因は明らかになっていない。
施設側は遺族に対し、利用者の予約に関するデータが12日に破損したため、男性が予約していたことに気づかず、迎えに行けなかったと説明。23日に遺族と面談し謝罪した。
施設の指導権限を持つ大阪市は取材に対し「施設側のデータ管理などに問題があったとみられる」として施設側に事故の詳細や再発防止策の報告を求めたと回答。施設側は「死亡事故については事実確認中のため詳細な回答は差し控える」としている。