元検事総長の土肥孝治氏死去 「イトマン事件」指揮

バブル時代を象徴する経済事件「イトマン事件」の捜査を指揮した元検事総長で弁護士の土肥孝治(どひ・たかはる)氏が1日、心不全のため死去した。90歳。大阪市出身。葬儀・告別式は近親者で済ませた。
昭和33年に検事任官。大阪地検特捜部長や同地検検事正、大阪、東京両高検検事長を歴任。平成8年1月に検察トップの検事総長に就任、約2年5カ月間務めた。
検事生活約40年のうち大半を関西で過ごし、大阪高検管内を中心とする「関西検察」のエースとして数々の事件を手掛けた。
大阪地検特捜部の検事として、現職の衆院議員らを逮捕した「大阪タクシー汚職事件」(昭和42年)の捜査・公判で中心的な役割を果たした。同特捜部長として現職警察官やOBらを逮捕した「大阪府警賭博ゲーム機汚職事件」(57年)を手掛けたほか、大阪地検検事正時代には、大阪の中堅商社から絵画取引やゴルフ場開発名目で3千億円以上の資金が闇社会に消えた戦後最大級の経済事件「イトマン事件」(平成3年)の捜査を指揮した。
退官後は弁護士として活躍。関西電力社外監査役や大阪産業大理事長、関西テレビ取締役などのほか、大阪「正論」懇話会代表幹事や産経新聞報道検証委員会社外委員を務めた。