増税直前、各地で駆け込み=レジ切り替えに商店不安―10%スタート控え

消費税増税が目前に迫った30日、各地では定期券やビール、日用品などの「駆け込み」購入客が目立った。商店街では、複雑な軽減税率への対応や、レジのシステム切り替えへの不安を漏らす店主の姿もあった。
税率10%への引き上げに伴う価格改定を知らせるポスターが張られた大阪メトロ梅田駅(大阪市)の窓口には、定期券買い替えの長い列ができた。
兵庫県川西市の無職前田琢磨さん(65)は、10月からの新しい仕事のため、1カ月分の通勤定期券を購入した。増税後との価格差は事前に調べたといい、「コーヒー1杯分くらい違った。数カ月分だったら結構な差になる」。兵庫県三田市の大学生下間翔太さん(19)は「今まで1カ月ごとに買っていたが、少しでも得をしようと今回は6カ月の定期券にした」と話した。
増税による売り上げ減対策のため、「ポイント還元」とアピールするポスターが並ぶ東京都品川区の戸越銀座商店街。ドラッグストアには、トイレットペーパーなどを買い求める長蛇の列ができた。
「キャッシュレス対応のレジを注文したが、忙しくて設置できていない」と話すのは、空揚げ店経営宮川秀雄さん(52)。「持ち帰りで」と注文した後、店内で食べる客も多く、「さらに2%を取るわけにもいかない」と軽減税率への対応に頭を抱える。酒などの販売店を営む畑洋一さん(50)は、1日の営業開始までにレジが増税に対応したシステムに自動的に切り替わる予定だというが、「きちんと替わるか不安だ」と漏らした。
うなぎ店経営の瀬川寿子さん(74)は「うちはキャッシュレス決済とは縁がない」と素っ気ない様子。「高齢のお客さんがほとんどで、クレジットカードを使う人も珍しい。導入しても使いこなせないので、昔ながらの方法でやっていこうと思う」と話した。