入院患者への暴行事件が発覚した東京都八王子市の精神科「滝山病院」に、埼玉県所沢市の男性を家族の同意なく強制入院させたなどとして、県警は17日、所沢市職員と病院関係者を監禁、虚偽公文書作成・同行使の疑いで書類送検した。捜査関係者への取材で判明した。
捜査関係者らによると、所沢市生活福祉課の職員らは2018年、市内の男性を医療保護入院させる際、市内に住む姉に同意を得ることをせず「音信不通」と偽り、資料を作成するなどした疑いが持たれている。
男性側が今年3月、「姉と連絡を取ることは可能だった」として、市職員らを刑事告訴していた。県警に対し市職員は「電話をしたものの、連絡が付かなかった」などと話したという。
精神保健福祉法では、医療保護入院は家族らの同意が必要だが、音信不通などの場合は市町村長の同意で入院させることができると定めている。所沢市は「今後も引き続き、推移を見守ってまいります」としている。【成澤隼人、安達恒太郎】