運送会社社長、詐取認める=楽天モバイルから98億円―東京地裁

楽天モバイル(東京都世田谷区)の携帯電話基地局整備事業を巡り、約98億円を詐取したとして詐欺罪に問われた運送会社「TRAIL」(港区、破産手続き中)社長、浜中治被告(50)の初公判が25日、東京地裁(薄井真由子裁判長)であり、同被告は起訴内容を認めた。
首謀者とされる楽天モバイル元部長佐藤友紀被告(47)や、業務委託先の物流会社「日本ロジステック」(千代田区)元常務の三橋一成被告(53)ら3人も起訴されている。TRAILは日本ロジステックの再委託先だった。
検察側は冒頭陳述で、浜中被告は整備事業を巡るTRAILの赤字回避のため佐藤被告に相談し、2人で楽天モバイルへの水増し請求を計画したと指摘。TRAILは約4億2800万円の不正な利益を得て、浜中被告の役員報酬も増えたと述べた。
起訴状によると、浜中被告は佐藤被告と共謀し、2021年7~10月、輸送費の名目で楽天モバイルに水増し請求。日本ロジステックの口座へ計約98億円を振り込ませ、詐取したとされる。
[時事通信社]