東京高検は1日、恐喝未遂罪で実刑判決を受けて東京高裁に控訴中の高橋
伸
( しん ) 被告(45)が同日、医療機関で診察を受けるために勾留を解かれた後に逃走したと発表した。同高検が警視庁とともに行方を追っている。
同高検によると、高橋被告は8月28日、東京地裁立川支部で懲役1年6月を言い渡され、同高裁に控訴。立川拘置所に勾留されていたが、診察を受ける必要があるとして、同支部が1日午前8時半からの3時間について、身元引受人が行動をともにし、監督するなどの条件で勾留の執行停止を認めた。検察側は不服を申し立てたが同高裁が退けた。
高橋被告はこの日、午前8時半頃に迎えに来た身元引受人と車に乗り、同拘置所を出発。診察を受けなかった上、勾留が再開する同11時半までに東京地検立川支部に出頭せず、身元引受人とも連絡が取れなくなったという。検察側は逃走の恐れが高いと判断し、正午以降、警視庁や都内の関連自治体に連絡した。
同高検は高橋被告の顔写真を公開。記者会見した松井洋・総務部長は「大変遺憾。できるだけ早く収容するべく努力する」と話した。同高検によると、高橋被告は昨年12月、300万円を支払うとの内容の誓約書を知人に書かせて金を脅し取ろうとしたとして今年3月に逮捕され、起訴された。