福岡市周辺で、子どもがサルに襲われる被害が相次いでいる。30日朝も福岡県那珂川市で、5歳と4歳の男児2人がサルにかまれて軽傷を負った。県警は「目撃しても近寄らず、目を合わせないようにしてほしい」と注意を呼びかけている。
県警春日署によると、30日午前7時過ぎ、那珂川市片縄北7の住宅で、「息子がサルにかまれた」と通報があった。玄関のドアを開けていたところ、サルが侵入。リビングで男児(5)が腰をかまれた。父親がサルを殴ると逃げた。
その約40分後、約500メートル離れた同市片縄西4の住宅でも、庭にいた男児(4)が腕や太ももをかまれたという。
9月28日朝にも、隣接する福岡市南区柏原6の住宅街付近で、登校中の9歳女児と50歳代の女性がかまれた。県警によると28日以降、同市中央区や同県太宰府市などでもサルが目撃されている。
大分市の高崎山自然動物園によると、雄が、別の群れを探して単独行動することがあり、その際に市街地に迷い込むことがあるという。同園ガイドの下村忠俊さんは「サルに目的地はないが、餌があると離れなくなる。食べ物を与えないようにしてほしい」と話した。