今年6月、特定抗争指定暴力団神戸山口組の井上邦雄組長(75)の自宅にガソリンをまいたとして、放火予備などの罪に問われた特定抗争指定暴力団山口組系組員、竹内一元被告(49)=愛知県知多市=の初公判が25日、神戸地裁(金川誠裁判官)で開かれ、竹内被告は起訴内容を認めた。検察側は懲役2年6月を求刑し、即日結審した。判決は11月6日。
検察側は論告で、「対立組織のトップの自宅を狙った犯行で、さらに熾烈(しれつ)な抗争が行われる可能性があった」などと指摘。弁護側は「まいたガソリンの量は多くない」などとして寛大な判決を求めた。
この日は被告人質問も行われ、竹内被告は「火事になれば近隣住民に迷惑がかかったかもしれず悪かった」と反省の意を示す一方で、「ガソリンをまいたことは悪いと思わない。井上が反省した方がいいと思う」と語った。
起訴状によると、竹内被告は6月29日午前11時20分ごろ、神戸市北区の井上組長宅にペットボトルに入ったガソリンをまいたなどとしている。