20代男性看護師の自殺は「労災と認めて」遺族が国を提訴 「深夜までレポートで慢性睡眠不足」鹿児島

鹿児島県の曽於市の病院に勤務していた20代の男性看護師が自殺したのは労災が原因として、遺族は31日、国に対し労災を認めるよう求める訴えを鹿児島地方裁判所に起こしました。(弁護士)「エッセンシャルワーカーが頑張ってきたことを裁判所がどう評価するか、我々は問いたい」訴えを起こしたのは、曽於市の病院で看護師として勤め、2020年5月に自殺した当時20代の男性看護師の父親です。代理人弁護士が31日に会見を開きました。訴えによりますと、男性は2020年4月から働き始め、先輩から受けたパワハラや長時間労働などで適応障害を患い、勤務して1か月後に自殺しました。遺族は鹿児島労働局などに労災申請しましたが、認められなかったため、国に決定を取り消すよう求めています。会見では、弁護士が原告である父親のコメントを代読しました。(父親のコメント)「精神的に追い詰められ自死した息子が、どうして労災にならないのでしょうか?どうしても納得いかない思いがあり、力を振り絞って今回の裁判を起こすことにしました」病院が設置した第三者委員会の調査報告書は、男性が先輩から「学生じゃないんだよ」「患者を殺すつもり?」などと複数回言われたことや、深夜までレポートを作成して慢性的な睡眠不足になっていたことを認定しています。しかし、国は「業務による強い心理的負荷があったとは認められない」として、今年8月、男性の労災を認めない決定を出しました。代理人弁護士は「コロナ禍で心理的負荷がある中、パワハラなどが重なった労災」と主張しています。(代理人弁護士 古川拓弁護士)「同じ時期にいろんなことが重なった場合は、より心理的負荷は強くなる。裁判所には(コロナ禍当時を)思い起こしてもらい適正な判断をしてほしい」鹿児島労働局は取材に対し「訴状が届いておらず、現時点でコメントできない」としています。