窓口利用中に「バーン」と破裂音、振り返ると拳銃を手にした容疑者…「撃つな!」と制止する大声も

埼玉県蕨市の郵便局で起きた立てこもり事件で、県警は発生から8時間後の10月31日午後10時過ぎ、捜査員の突入に踏み切り、同県戸田市新曽、無職鈴木常雄容疑者(86)を人質強要処罰法違反容疑で緊急逮捕した。鈴木容疑者が押し入った直後の状況が、居合わせた人の証言で明らかになった。
31日午後2時過ぎ、1階窓口前にいた利用者は2人とみられ、70歳代女性は郵便の手続き中に背後で「バーン」という大きな破裂音が鳴るのを聞いた。振り返ると、5~6メートル離れたところに拳銃を手にした鈴木容疑者がいた。周囲からは「撃つな!」と制止する大声も聞こえた。
「訓練かな」。鈴木容疑者の落ち着いた様子に女性はそう思ったが、近くの局員に「しゃがんで」と言われるまま、台の下に身を隠した。鈴木容疑者と駆け付けた警察官の、どなり合うような声が聞こえた。状況がのみ込めないまま約10分。「逃げろ」と促す局員に誘導され、容疑者から離れた出入り口から一緒に外に出た。逃げた後で命の危険があったことに気づき、体が震えたという。