「愛していたから…」同居の男が涙ながらに証言 5歳児を猫用ケージや雨水タンクに監禁虐待指示したとされる女の裁判同居の男が出廷

埼玉県本庄市で5歳の男の子を虐待死させた罪などに問われている女の裁判員裁判で、同居の男が証人として出廷しました。男は虐待の指示に従った理由について「愛していたから」などと涙ながらに証言しました。
石井陽子被告(56)は、埼玉県本庄市の自宅で同居していた丹羽洋樹被告(36)と柿本知香被告(32)とともに、柿本被告の長男、歩夢くん(当時5)を猫用ケージなどに監禁したり、畳に投げつけたりして死亡させるなどした罪に問われています。
きょうの裁判では丹羽被告が証人として出廷しました。
2人が顔を合わせるのは逮捕以降、1年8か月ぶりで、丹羽被告は涙ぐみながら法廷に入り、石井被告は丹羽被告を何度も見ながらハンカチで涙を抑えていました。
丹羽被告は検察側から歩夢くんへの暴行について、「誰に指示されたか」と問われると、「石井陽子さんです」と証言しました。
また、指示に従った理由については、「愛していたからだと思います」と涙ながらに述べ、石井被告はうなだれながらその言葉を聞いていました。
休廷の際は、法廷から出る2人が目を合わせて互いに涙を流す場面もありました。
石井被告はおとといの初公判で、起訴内容のうち、「私は一切手を出していません。けがをさせるように指示などしていません」などと傷害致死の罪については否認しています。