博物館の建物から重さ130キロの“巨大な鉄板”が落下、外壁に取り付けられた「装飾」の一部がはく離

福岡県北九州市の博物館で、外壁に取り付けられた装飾用の鉄板が植え込みに落下していたことが13日、わかった。鉄板は長さ約3メートル、重さ130キロで、けがをした人はいなかった。博物館は落下した原因を調査している。
◆博物館と歩道の間に130キロの鉄板が落下
鉄板の落下事故が起きたのは、北九州市立いのちのたび博物館(同市八幡東区)。11月12日の午後1時半ごろに職員が見回りをした際に、博物館の建物と歩道の間にある植え込みに鉄板が落ちているのに気づいた。鉄板は重さは約130キログラム、縦87センチ、横3メートル15センチ、厚さ6ミリ。装飾用のタイルのように複数の鉄板が外壁に取り付けられており、そのうち1枚が落ちた。この日の午前9時ごろの見回りで異常はなかったため、同日午前9時ごろから午後1時ごろにかけて落下したとみられている。けがをした人はいなかった。
◆留め具のボルトが“疲労破壊”したか
北九州市によると、鉄板はボルトで外壁に固定されていた。老朽化によりボルトが“疲労破壊”して、重量を支えられなくなったとみられている。北九州市は専門の業者に緊急点検を依頼し、安全対策を実施することにしている。この博物館では今年春から秋にかけて外壁の改修工事を実施した。しかし、鉄板が落下した外壁付近は改修工事の対象外だった。
北九州市では老朽化した施設や学校などで外壁が落下する事故が相次いでおり、市はこれまでに「一斉目視点検」などを実施してきた。鉄板が落ちた場所は、そうした点検でも異常は報告されていなかった。