同僚に仮想通貨への投資勧誘か 宝塚市消防が内部調査

兵庫県宝塚市西消防署の消防司令補の30代男性が同僚らに仮想通貨への投資を不正に勧誘した疑いがあるとして、市消防本部が内部調査をしていることが関係者への取材で判明した。消防司令補は調査に対し「金は預かったが、勧誘はしていない」と説明している。消防本部は調査結果を踏まえて処分や刑事告発を検討する。
市消防本部消防保安室によると、消防司令補はビットコインへの投資などとして、2018年ごろから、少なくとも同僚ら7人から約200万円を集めた。消防司令補は聞き取り調査に、投資家を名乗る知人に仲介する役割だと説明し「返金には応じている」と話しているという。
10月までに「消防司令補に金を預けたが、返金に応じてくれない」などと訴える電話やメールが市などにあり、発覚した。消防保安室は同僚などへの聞き取りも進めており、「違法行為が疑われれば刑事告発を検討する」としている。
「これは詐欺」憤る同僚に言葉詰まる
「これは詐欺だ」「俺も被害者だ……」
仮想通貨への投資を勧誘したとされる宝塚市西消防署の消防司令補に対し、同僚が返金を迫った電話の録音データには、返金をしぶり言葉に詰まる場面が記録されている。
約60万円を預けていたという同僚の男性が「2年以上がたっても何にもなっていない。ひょっとしたら20倍になるかもとか話していたのに」と声を張り上げ迫る。すると消防司令補は「俺は(投資家に)つないだだけ」と返答に窮する様子を見せた。
男性は紹介された投資家を信用できないとし「これは投資ではなく詐欺だ」と憤ると、消防司令補は「俺も被害者だ」と訴えた。「いつ金を返すのか」の問いには「今年中に……」と声を絞り出した。その後、男性が預けた金は返金されたという。
市消防本部には3月、被害を訴える電話があり、消防保安室が調査したが「金銭トラブルは確認できなかった」としていた。その後、10月にも市に被害を訴えるメールが届き、再調査に乗り出した。
金を預けていた別の男性は「消防署内でこうしたトラブルが起きることは看過できない。本部はうやむやにせず調査し、対処してほしい」と話した。【大野航太郎】