高松塚の発掘に携わり壁画を撮影 明日香の花井節二さん死去

飛鳥美人壁画で知られる奈良県明日香村の高松塚古墳発掘に携わった地元の歴史研究家、花井節二さんが1日、肺がんのため死去した。82歳だった。葬儀・告別式は近親者で行われた。
昭和47年に行われた高松塚古墳の発掘に、地元の歴史愛好家でつくる「飛鳥古京顕彰会」のメンバーとして参加し、趣味を生かしてカメラで発掘状況を記録。同年3月21日に極彩色壁画が発見された際は、当時貴重だったカラーフィルムで、飛鳥美人などが描かれた石室内を撮影した。
高松塚古墳に次ぐ第2の壁画古墳のキトラ古墳(同村)についても、58年11月のファイバースコープ調査に顕彰会のメンバーとして立ち会うなど、村内の遺跡調査や保存に尽力した。