柿沢氏側、区長陣営の元区議に月20万円支払い 選挙後に顧問契約

4月の東京都江東区長選を巡る公職選挙法違反事件で、前副法相の柿沢未途衆院議員(52)=東京15区、自民党を離党=側が、初当選した木村弥生前区長(58)の陣営で選挙運動を指揮していた元江東区議と選挙後に「顧問契約」を結び、「顧問料」として月額20万円を支払っていたことが関係者への取材で判明した。東京地検特捜部は、顧問料には木村氏の選挙運動に対する謝礼の趣旨が含まれている可能性があるとみて経緯を調べている。
区長選には自民党元衆院議員の木村氏の他に、自民都連が推薦する元都議も出馬して「保守分裂」の構図となった。柿沢氏は木村氏を支援していたとされる。元区議は区長選と同じ日程で投開票された区議選に出馬したが、落選した。
関係者によると、元区議は、柿沢氏の父で元外相の弘治氏(2009年に死去)の秘書を務めた経歴がある。非自民の江東区議として複数回当選を重ね、野党の経歴が長い柿沢氏とも近かったとされる。
4月の選挙では、自身の区議選を戦いながら木村氏の陣営に加わり、木村氏の選挙運動を差配する立場だったという。元区議は落選後、木村氏の後援会幹部になるとともに、柿沢氏の事務所の顧問に就任。月額20万円の顧問料が数カ月間支払われたとされる。
顧問料に木村氏の選挙運動に対する謝礼の趣旨があれば、公選法が禁じる事後買収に当たる可能性がある。特捜部は元区議に顧問としての実態があったのか慎重に調べているとみられる。
柿沢氏側は取材に「捜査中の事項で何も答えられない」としている。元区議側は「取材には答えられない」とした。
柿沢氏は、この元区議とは別に、区長選前に木村氏の当選を図る目的で自民区議ら5人に一律20万円を配った疑い(2人は後に返却)があり、特捜部が14日に衆院第2議員会館にある柿沢氏の事務所や江東区内の自宅などを公選法違反(買収)容疑で家宅捜索している。【井口慎太郎、北村秀徳、岩本桜、山田豊】