岐阜県警は12日までに、JR東海道線で上下線を隔てるために設置されている「タイガーロープ」を切断したとして、器物損壊の疑いで、男3人を逮捕した。3人は「撮り鉄」と呼ばれる車両撮影が好きな鉄道マニアだったという。ロープが撮影に邪魔だったという理由で切断したとみられる。
逮捕されたのは、愛知県あま市の24歳、大阪市の21歳、水戸市の18歳。逮捕容疑は、昨年10月22日午前、共謀して線路内のロープを切断した疑い。同11月2日、JR東海職員が発見し、通報した。
現場は「日本百名山」伊吹山をバックに、列車が先頭車両から最後列まで真っすぐな状態で撮影できるスポットだった。
近年、撮り鉄のマナー違反が目立つ。ベテラン撮り鉄は「フィルム時代はフィルム代、現像代、そして仲間に直接会って自慢する交通費などでお金が掛かる趣味で、撮り鉄人口は少なかった。デジタル時代になって、フィルム代なし、SNSで趣味を共有できるようになり、さらにスマホの普及で低年齢化かつ撮り鉄人口が増大したんです」と指摘する。
もともと鉄オタ(鉄道オタク)こと鉄道マニアには、撮り鉄、走行音やアナウンスや駅のメロディーを録音するのが好きな「録り鉄」、乗車好きな「乗り鉄」、廃止する路線や車両好きな「葬式鉄」などがいた。その中でも警察ザタになるのは撮り鉄が多い。
「かつて撮り鉄は鉄道会社にお金を落とさないから鉄オタの中では肩身が狭かったものです。車で移動して、よい撮影ポイントを探して撮るので電車を使わない。改札内に入らないから駅弁を買わない。キセルも横行していました。それが圧倒的な数の力で、鉄オタの中でもメジャーになったんです」(同)
数が多ければ、ルール違反をしてしまう人も出てくるわけだ。
「有名撮影ポイントでは、三脚の場所取りで、殴り合いケンカになることはざら。私有地に入り込んで撮るのも多い。置き石して、救援車(事故の際に出動する特殊な車両)を撮ったのもいたそうです」と同ベテランは話している。マナーを守ってほしいものだ。