「極刑しかない」 兄弟2人犠牲の放火殺人事件公判で父親が訴え

兵庫県稲美町で令和3年11月、民家が全焼し小学生の兄弟が死亡した事件で、殺人と現住建造物等放火の罪に問われた兄弟の伯父で無職、松尾留与(とめよ)被告(53)の裁判員裁判が29日、神戸地裁姫路支部(佐藤洋幸裁判長)で開かれ、兄弟の父親(60)の証人尋問があった。
検察側は父親らと被告が同居していた際、被告との間に起きたトラブルについて質問。父親は、兄弟の祖母が作った食事に対し、文句を言った被告に「食費を出してないのに文句を言うな」などと注意したことがあったと明かした。
検察官から事件後の生活について尋ねられた際には、「毎日が悲しみ、苦しみでいっぱいだった」と語り、被告の量刑については「極刑しかありません」と訴えた。
一方、弁護側は被告と兄弟の両親との関係性について質問した。被告が冷蔵庫内にあった兄弟の弁当のおかずを勝手に食べたことなどから、両親が被告の行動を監視するために防犯カメラを設置したことや、自宅2階に「出入り厳禁」と書いた張り紙を貼ったことを指摘。被告に対し直接注意をしなかった理由を尋ねると、父親は「(自宅の)建物は被告人のものだったので言いづらかった」と説明した。