千葉移転のろしあ亭、看板が一時行方不明 17日に付近で発見

東京・神保町から千葉県市川市に移転した老舗ロシア料理店「ろしあ亭」で、店頭に置かれていた看板が、一時なくなる騒動があった。近くのマンションの敷地に放置されているのを見つけた人が届けてくれたという。創業以来、大切にしてきた看板だが、無事戻ったことに店長の北市泰生さん(72)は胸をなで下ろしている。
青地に黄色で「ろしあ亭」と書かれた看板は木製で縦約140センチ、幅約40センチ。神保町で1995年7月にオープンして以来、入り口に立てかけてきた。2023年11月に市川市で再開した店でも引き続き掲げてきた。
北市さんによると、15日午後8時ごろ、食事を終えた客が来店の記念に店の前で写真を撮ろうとして、看板がなくなっているのに気付いた。警察に届け出るとともに、「どなたか情報お持ちの方いらっしゃいませんか? 29年使っている大切な看板です。もしイタズラでもっていってしまったのであれば夜にでもそっと戻してほしいです」などと店のX(ツイッター)に投稿。「早く見つかりますように」「返してあげてくれ」などのツイートが相次いだ。
看板が戻ってきたのは翌々日の17日午後2時ごろ。北市さんが店の窓から外を眺めていると、大きな板を担いだ男性が店に入ってきた。Xの投稿を見たこの男性が、たまたま店から約400メートル東のマンションの敷地に放置されている看板を見つけ、届けてくれた。
店では22年2月のロシアのウクライナ侵攻後、ロシア人スタッフが駅で突き飛ばされたり、店のXに死亡したロシア兵の写真が送りつけられたりしたことがあった。北市さんは「最初は嫌がらせなのかと思ったが、Xを見て返そうとしてくれたのか。これから夜は店内にしまいます」と話している。【石塚孝志】