徳島県は、林業振興課に所属する46歳の係長を、8日づけで懲戒免職処分としました。 処分の理由としては、男性職員が観光政策課に在籍中に、「阿波藍魅力発信事業」において、契約事務手続きを行わないまま、委託業者に業務を実施させ、経費の一部を該当年度に支払わず、翌年、別の業務に含めて支払った、などとしています。 さらに、「阿波おどり空港における阿波藍魅力発信事業」については、上司に無断で委託業者に成人用玩具を購入させ、契約上その事実を隠蔽して、県に損害を与えたとして、今年1月、住民監査請求の結果として、地方自治法違反・地方財政法違反と認定されています。 今年1月の監査結果によりますと、この問題には以下のような経緯がありました。 2019年に阿波おどり空港で、藍染め製品や藍染め衣装を着用したマネキン等を展示する際に、職員が「リアルな人形を使用した展示が主流になっている」といった記事をインターネットで見つけて着想を得、職員と委託業者で大阪のショールームを訪れて業者が購入したということです。 その後、「ラブドール」は藍染め衣装を着用し、約1か月間、阿波おどり空港で展示されていたということです。 監査結果は、「見積書に『マネキン・什器レンタル』名目で本件人形の購入費用が盛り込まれている契約は、裁量権を逸脱又は濫用したというべき」などとして、地方財政法などに違反すると判断。 成人用玩具の価格39.3万円から、レンタルのマネキン人形だった場合の1.25万円を引いた額は県の損害にあたり、徳島県知事に対して事業に関わった職員の責任の程度に応じた賠償を検討するよう、結論付けていました。