九州電力は3日、テロ対策施設の完成が設置期限に間に合わないとして、川内原発(鹿児島県薩摩川内市)1、2号機をそれぞれ約8~9カ月間停止させる運転計画を原子力規制委員会に提出した。1号機は来年3月16日、2号機は同5月20日に発電を停止する。経常利益ベースで600億円超の減益要因になる可能性があり、電気料金値上げにつながる恐れもある。
特定重大事故等対処施設と呼ばれるテロ対策施設は、テロなどで原子炉が冷却不能になった場合、遠隔操作で冷却を継続する施設。全原発に設置が義務づけられている。九電は今年4月、期限から1年間ほど完成が遅れる見通しを規制委に伝え、猶予期間の設定を求めたが、規制委は認めなかった。
九電はその後、工期の短縮策を検討したものの、1号機は施設の完成まで約9カ月間、2号機は約8カ月間の停止が必要と判断した。記者会見した豊嶋直幸・原子力発電本部長は「工事の工夫を積み重ねて精査した結果、この期間になった」と説明した。
これまで九電は川内原発が1基止まった場合、代替で火力発電所を動かすための燃料費負担増などで1カ月当たり40億円の減益(経常利益ベース)要因になると説明。九電は「燃料費を低減させたい」と業績への影響抑制を目指すとしている。【高橋慶浩】