名古屋のエスカレーター「立ち止まって利用」93%…河村たかし市長「意識変わった」

名古屋市は9日、エスカレーターで立ち止まることを義務付けた市の条例が昨年10月の施行から1年となるのを前に、6~7月に市内で実施した調査結果を公表した。立ち止まって利用する人の割合は93・3%となり、前年同期比で8・9ポイント上昇。河村たかし市長は「(取り組みについて)市民の理解が広がった結果だと思う」と評価した。
調査は6月22日~7月21日の1か月間で、JR名古屋駅や名鉄栄町駅、名鉄百貨店、中区役所など、駅や商業、公共施設の計10か所のエスカレーターでそれぞれ4日ずつ実施。朝、昼、夕、夜の時間帯に分けて行った。延べ7万9379人が対象になり、立ち止まって利用、歩いたり走ったりして利用の二つに分類した。
立ち止まった人を場所ごとでみると、最も割合が高かったのは商業施設の97・6%、最も低いのは公共施設の90・3%。右側に立つ人も増えてきているという。9日の記者会見で結果を説明した河村市長は「(自分も)以前は絶対右は空けておかないといけないと思っていたが、意識が変わってきている」と述べた。